設立のご挨拶

創業者の鍋嶌厚太と前川幸士の両名は、サービスロボット業界で長く働いてきました。これまで様々な場所の様々な業務で、慢性的に労働力が不足しているという声を数多く聞いてきました。サービスロボットは、その解決策として常に期待を寄せられてきました。

これまでにいくつものサービスロボットが提案され、そのうちのいくつかは実用化されました。しかし残念ながら、かつて思い描いていたようには普及が進んでいません。

サービスロボットはその特性上、導入・運用コストが、同じ作業をする作業員の人件費と比較されます。一方で今のサービスロボットは、人が持つような柔軟性や賢さを持っていません。”ロボット”という言葉から期待するようには、人の作業を代替できないのが実情です。

そのため実用化しているロボットはすべからく、ロボットに得意なことのみをしています。ユーザーはそれを理解した上で、業務のオペレーションに組み込み、労働生産性を向上させています。

現状では、サービスロボットの導入・運用コストの低減、業務への組み込みは各社の努力に頼っています。つまり、ある会社で得られたノウハウを他の会社が得るには同じだけの時間がかかり、市場全体の成長速度が抑制されている状態です。

このような状態を解決するには、標準化・アライアンスによる知見の共有=オープンイノベーションが必要になります。しかし、オープンイノベーションは黙っていても進みません。

組織をまたいだコミュニケーションの推進と、市場に足りない要素の提供を行うことでオープンイノベーションを下支えし、サービスロボット市場の成長を加速させるべく、株式会社Octa Roboticsを設立しました。

2021年5月6日

代表取締役 鍋嶌厚太