当社が標準化を主導する「共有マーカー」規格がRFAから発行されました ― 各社のロボットが共有して利用する画像標識が標準化

2024年9月18日、ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)が、RFA B 0005「サービスロボットの移動の円滑化―ロボットが共有して利用する画像標識」を発行しました[1]。

サービスロボットが働く建物内は、物の配置や人流等が動的に変化します。そのためロボットは本質的に自分の位置を見失いやすく、その安定的な稼働に課題を抱えています。この課題に対して各社のロボットは、先進的な測定技術・AI技術を採用するかたわら、建物側に目印として画像標識(マーカー)を設置することで対応してきました。

各社のロボットがそれぞれ異なる仕様の画像標識を用いた場合、ロボットが増えるごと、ロボットを置き換えるごとに、画像標識の設置と撤去が必要となり、施設管理上の問題だけでなく、美観上の問題、相互干渉の問題が生じることになります。

当社は、これらの問題を解決するため、建物側がインフラとして設置し、各社のロボットがそれを共有して利用する標準的な画像標識「共有マーカー」を提唱し、経済産業省による補助事業「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業(ロボットフレンドリーな環境構築支援事業)」を通じて、仕様の検討と実証を重ねました[2][3][4]。

当社は、これらの成果を活用し、ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)の共有マーカーSTCでの標準化を主導し[5]、この度、RFA B 0005「サービスロボットの移動の円滑化―ロボットが共有して利用する画像標識」が発行されるに至りました。

当社は今後、より外観・調度と調和する共有マーカーの仕様と、さらなる用途の検討を行うとともに、サンプルソフトウェアの開発を進めます[6]。

共有マーカー

関連リンク

RFA ロボットフレンドリー施設推進機構

 

[1] RFA B 0005「サービスロボットの移動の円滑化―ロボットが共有して利用する画像標識」, 2024年

[2] 令和4年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業 (ロボットフレンドリーな環境構築支援事業)報告書、施設管理分野、施設の物理環境の標準化、2023年

[3] 令和5年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業(ロボットフレンドリーな環境構築支援事業)に係る報告書、施設管理分野、施設の物理環境の標準化、2024年

[4] 鍋嶌厚太 : “共有マーカーの標準化―ロボットのための新しいインフラ―,” ロボティクス・メカトロニクス講演会2024 (ROBOMECH2024), 1A1-K05, 栃木, May, 2024.

[5] 弊社代表取締役鍋嶌がRFAの共有マーカーSTC長に任命されました

[6] Octa Roboticsが実施する「RFA規格に基づくロボット・建物設備連携と標準化の推進」が、経済産業省の「ロボットフレンドリーな環境構築支援事業」に採択されました